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  • サスペンション調整って重要?MTB初心者のための正しいセッティング基礎知識

    2026年1月31日by NishimuraDaisuke

    「そもそもサスペンションてなんのためについてるの?」
    「ボヨンボヨンしていればオッケー?」
    「サスペンションって調整した方がいいの?」
    という素朴な疑問をまずはクリアにし、その後、サグ、リバウンド、コンプレッション等の基本セッティングについてご紹介したいと思います。

    QUICK SUMMARY
    • サスペンションは 「ラクにする」だけじゃなく「タイヤを地面に貼りつける」 ための装置。それで初めてバイクはコントロールできる。
    • 最初にやるべきは サグ調整(ここがズレると全部ズレる)
    • 次に触るなら リバウンド。速すぎ/遅すぎの症状が出やすい
    • コンプレッションは上位サス向け。目的は フルボトム回避・ペダリングロス低減
    フルサスペンションマウンテンバイクのライドイメージ
    フルサスペンションマウンテンバイクのライドイメージ

    目次


    サスペンションの役割ってそもそもなに?

    サスペンションには大きく3つの役割があります。

    1つ目の役割はライダーに伝わる路面からの衝撃や振動を和らげ疲れにくくすること。2つ目の役割は路面の凹凸に弾かれてタイヤ(自転車)が宙に浮いてしまうのを避けること。3つ目の役割は自転車がバタつくのを抑え視線を安定させること。それぞれもっと掘り下げてご紹介します。

    • ライダーに伝わる 路面からの衝撃や振動を和らげ、疲れにくくする
    • 路面の凹凸に弾かれて タイヤ(自転車)が宙に浮いてしまうのを防ぐ
    • 自転車の バタつきを抑え、視線を安定させる

    サスペンションの役割 その1

    ライダーに伝わる路面からの衝撃や振動を和らげ疲れにくくする

    マウンテンバイク向きのコースでは路面の凹凸や木の根、岩肌で、大小様々な衝撃と振動がタイヤからハンドルとペダル、サドルを通じて体に伝わってきます。舗装路や整地された道路しか走ったことのない方からしたら全く想像もつかないほどの衝撃と振動です。

    サスペンションがその衝撃と振動を減衰してくれるので、変に力んだり、オーバーに体全体を使って振動を吸収させる必要がないのでとってもラクなんです。

    フルサスペンションマウンテンバイクでの細かな岩場のライドイメージ
    フルサスペンションマウンテンバイクでの細かな岩場のライドイメージ

    サスペンションの役割 その2

    路面の凹凸に弾かれてタイヤ(自転車)が宙に浮いてしまうのを避ける

    サスペンションのないマウンテンバイクで、ある程度の速度で走行していると木の根や岩肌の激しい凹凸にタイヤが弾かれてタイヤ(車体)が宙に浮いてしまいます。ライド中にゴムボールのように路面の凹凸に呼応する形でタイヤが弾むのを繰り返してしまうと自転車の上でどんな操作をしようが何も反映されません。

    タイヤが接地していないと、ビビって減速しようにもブレーキが効かない。パニックになりブレーキをロックさせタイヤの転がりを止めてしまうとさらに弾んでしまう。タイヤが接地していないとハンドルを操作して曲がることもできない。曲がろうと思って車体を傾けても弾みながらコーナー外側に流されていくだけ。タイヤが接地していないと、漕いで加速することもできない…。

    タイヤが宙に浮いてしまうということはつまり、アンコントローラブルな危機的状態ということです。ロードバイクで普通にサイクリングしていると全く気にすることはありませんが、ロードバイクでもタイヤがグリップを失い滑ってしまう(浮いてしまう)とヤバイですよね。タイヤを地面にしっかりとくっつけておくことは、とても重要なことなんです。

    サグ調整、コンプレッション側減衰調整、リバウンド側減衰調整などの細かいことを抜きにして言うと、トラベル量が大きければ大きいほど路面の凹凸を舐めるように通過できるといっても間違いではありません。

    フロントサスペンションマウンテンバイクでトレイルをくだっているイメージ
    フロントサスペンションマウンテンバイクでトレイルをくだっているイメージ

    サスペンションの役割 その3

    自転車がバタつくのを抑え視線を安定させる

    絶え間なく続く路面からの激しい衝撃や振動が、タイヤからハンドル、ペダル、サドルを通じて体に伝わってくるのですが、それを体に伝わる前にサスペンションが減衰し、タイヤを接地させバイクを自分のコントロール化に置いてくれることで、身体が激しく揺さぶられることもなく、また極度に緊張したり焦ったりすることもなく、比較的リラックスした状態でいられるため、頭のブレ、視線のブレがとても少なくなります。

    視線のブレが少なくなると、次にやってくる路面の状況を先手先手で把握できるようになります。安定した視線から入手した正確な路面状況を常にバイクコントロールに反映できるため、荒れた路面でも安全に走行できるんです。

    フルサスペンションマウンテンバイクで岩場を下るイメージ
    フルサスペンションマウンテンバイクで岩場を下るイメージ

    エアサスペンションの基本的なセッティング方法

    マウンテンバイクのエアサスペンションフォークやリアサスペンションユニットには、サスペンションのグレードにもよりますが、いくつか調整できる機能があります。

    ①サグ調整、②ダンパー調整(リバウンドの減衰調整)、③ダンパー調整(コンプレッションの減衰調整)、④ダンパー調整(ハイスピード・ロースピード別のコンプレッション減衰調整)、⑤ロックアウト機能、など。

    マウンテンバイクを購入したらまず調整しておくべきなのが ①サグの調整 です。あとは値段に比例する形で調整できる項目が増えてゆきます。

    伸び側のダンパー機能の強弱を調整する ②リバウンド減衰調整(赤いダイヤル)、縮み側のダンパー機能の強弱を調整する ③コンプレッション減衰調整(青いダイヤル)などです。

    さらにハイグレードなものになると、サスへの入力速度の違いでコンプレッションダンパーの働き方を調整できる機能がついたものもありますが、これはペダリング時の踏み込みパワーでサスペンションが縮んでしまい漕いでいる力が無駄になるのを抑制するための機能と考えて差し支えありません。

    赤いリバウンドダンパー調整ダイヤル
    フォーク右側下にある赤いダイヤルがリバウンドダンパーの調整
    青いコンプレッション調整ダイヤル
    フォーク右側上にあるのがコンプレッションダンパーの調整ダイヤル
    リアサスペンションのリバウンドとコンプレッション調整
    リアサスも赤がリバウンド、青がコンプレッション

    ①サグ調整

    サグ調整とは?

    サグ調整とは、大きなギャップがないような路面で普通にスタンディング状態で乗車しているときに、あらかじめ沈ませておくべき量を調整することです。サスペンションをあらかじめ沈ませておくことで、路面の小さな凹凸でもスムーズにサスペンションが伸びたり縮んだりし振動を吸収してくれるのです。

    凹面に侵入した際には、サスが伸びることでタイヤを接地させておいてくれます。抜重して少し車体が浮いてしまった時や、コーナリングで横滑りしてしまった時などにも、フォークが瞬時に伸びることでタイヤのトラクションが抜けてしまうのを防いでくれたりするわけです。

    最近のサスペンションにはこのようにわかりやすいメモリがついていることも多いです。

    サスペンションフォークのサグ目盛り
    サスペンションフォークのインナーチューブに記されているサグの目安

    エアサス専用空気入れでエア圧を調整

    コイルバネを搭載している安価なモデルの場合は、プリロードと呼ばれるダイヤルを回すことで調整ができます。エアスプリングを採用したサスペンションフォークには体重ごとの推奨エア圧の一覧がフォークに貼り付けてあったり、インナーチューブにあらかじめサグの推奨ラインが記されていたりしますので、そちらに合わせてエア圧を調整しましょう。サスペンションのエア圧の調整はタイヤ用ではなく専用の空気入れが必要です。

    また、当店で取り扱っているTREKのマウンテンバイクの場合、サスペンションセッティング用のアプリサイトがネットで公開されています。そのサイトで、年式、モデル、体重を入力するとベースとなるエア圧やダンパー調整の数値が一瞬で表示されます。

    Bontrager Shock Pump(ボントレガー ショックポンプ)
    サグ調整に必須:エアサス専用のショックポンプ(商品を探す

    サグの目安

    メーカーによって推奨値の細かな違いこそあったりしますが、基本的にショートストロークのサスペンションは10から20%、ロングストロークのサスペンションは25%から35%程度、その中間的なサスペンションであれば20から30%の範囲と考えてほぼ差し支えありません。が、気になる方はそれぞれのメーカー推奨値をご参照ください。

    • ショートストロークなら・・・10-20%程度
    • ロングストロークなら・・・25-35%程度
    • 中間的なストロークなら・・・20-30%程度

    最近のサスペンションはインナーチューブにサグの目安が印字されているものも多いのでわかりやすいでしょう。ちなみに高速で走れるライダーほど特にフロントは硬めにセッティングする傾向にあります。

    フルさすマウンテンバイクでのダウンヒルライドイメージ
    フルさすマウンテンバイクでのダウンヒルライドイメージ

    サグの調整方法

    サグの調整は2名、ないし3名で行うのがよいでしょう。

    2名でやる場合は、自転車が直立に近い角度でハンドルだけ壁に立てかけ、もう1名(そのバイクにライドする人)がスタンディング状態で乗車します。3名でやる場合は、バイクを壁に立てかけるのではなく、1名が前輪を股に挟んでバイクを自立させて行います。左右に倒れてしまいそうであれば、ハンドルに手を添えて倒れないようにサポートしましょう。その際、ハンドルに荷重をかけないように注意してください。おそらく少しやっているうちに抑える側も乗る側も慣れてくるハズです。

    その状態で、何度かペダルに荷重をかけ意図的にサスペンションをストロークさせ、再びニュートラルなスタンディング姿勢をとります。そしてもう1名がどれだけ沈み込んだのかを確認します。サスペンションのインナーチューブにはゴムの輪っかがついていますので、それをインナーチューブ根本まで移動させ、そっと自転車を降ります。降りる時にサスペンションがより深くストロークしてしまうこともあるので、ゴムを移動させた段階で真横からスマホで撮影しておくのもおすすめです。サスペンションが伸び切った状態からその輪っかが何割程度沈んだところになっていたのかを見れば、どの程度サグを取れているのかがわかります。

    実際にライドに出かける時の体重と身につけている装備の総重量でサグを調整するのが一番理想的ではありますが、あまり神経質にならなくてもよいでしょう。先にご紹介したTREKのサスペンションセッティングアプリを使う場合は、体重だけでなく装備の重量も加味して入力すればOKです。

    サグ調整を複数名で行う様子
    サグ調整をトータル3名で行う際の様子

    ②リバウンド調整

    ダンパーとは?

    サスペンションは基本的にスプリングとダンパーで構成されています。振動や衝撃が加わった時にバネが縮むことで振動や衝撃が吸収されて乗り手に伝えにくくしてくれるわけですが、スプリングだけではボヨンボヨンと弾んでしまいなかなか素早く衝撃や振動を減衰してはくれません。そのためショックアブソーバー(振動減衰装置=ダンパー)としての機能が備わっているわけです。

    ダンパーには、サスペンションが縮んでから伸びる時(リバウンド時)のスピードを遅くしてくれる機能と、沈み込む時(コンプレッション時)のスピードを遅くしてくれる機能があります。知る限り市販されているほぼ全てのサスペンションで、赤いダイヤルがリバウンド側のダンパーを調整するモノ、青いダイヤルがコンプレッション側のダンパーを調整するモノとなっています。

    プロの視点からの微修正・補足(ここを押さえると失敗が激減)

    内容は正しいですが、実際にセッティングする際は以下の点も意識するとさらに失敗が少なくなります。

    • 「クリック数」を記録する: リバウンドやコンプレッションのダイヤルを回すときは、 「一番締め込んだ(時計回り)状態から何クリック戻したか」 をメモする癖をつけましょう。今の設定が分からなくなった時に「基本」に戻れます。
    • 気温の影響: エアサスペンションは夏と冬で空気の膨張率が変わります。 季節の変わり目にはサグを再チェック するのが理想的です。
    • コンプレッションの「ロースピード」と「ハイスピード」: 記事にある「ペダリング時のロス」を主に担当するのは ロースピードコンプレッション(LSC) です。ダイヤルが2つある上位機種(LSC/HSC)を使っている場合は、 この違いを意識すると、さらに深いセッティングが楽しめます。
    ジャンプしているマウンテンバイクのイメージ
    入力(衝撃)をどう減衰させるかがサスペンションセッティングの本質

    リバウンドダンパーの役割

    リバウンドダンパーはサスペンションが伸びる時のスピードを遅くするという役割を担っています。もしリバウンドダンパーが効いていないと、ぎゅっと縮んで衝撃を吸収したはずの力で伸びてしまい、勢いよく伸びることによって結果的に衝撃をライダーに伝えてしまいます。また、凹面に侵入した際にもサグ分で沈んでいたはずのサスペンションが瞬時にトップアウトしてしまいます。それでは身体にもサスペンションにも優しくありません。

    大きな岩のドロップオフを降りるフルサスペンションMTB
    大きな入力ほど、リバウンドの「速すぎ/遅すぎ」が挙動に出やすい

    リバウンドが(弱すぎる)速すぎると

    特にリアサスペンションのリバウンドが速すぎると危険です。後ろからの突き上げが強くなる傾向があり、バイクを跳ねあげられえられるような感覚になりやすい傾向があります。急な傾斜の下りにある大きめの落差を降りる時に、一度ぎゅっと沈み込み衝撃を吸収してくれたはずのサスから、今度は逆に激しく跳ね上がれてしまい前転してしまうことも(笑)

    コーナリング直前にしっかりと荷重を掛けて沈み込ませておいたフロントサスが、コーナー中に速く伸びてしまうと、タイヤにかけていた荷重が抜けてしまうので、グリップを失ってしまうこともあります。前輪グリップが横方向に抜けてしまった時には瞬時に伸びてくれると助かるのですが。。。

    タイトコーナーを曲がるフルサスペンションMTB
    速すぎるリバウンドは、コーナー中に「荷重が抜ける」感覚につながりやすい

    リバウンドが(強すぎる)遅すぎると

    リバウンドが遅すぎると、サスペンションが伸びることによる突き上げはなくなりますが、サスペンションがニュートラルな位置に戻ってくるまでの時間が長くなってしまいます。次にやってくる衝撃を吸収する準備が整っていない状態が長引いてしまうというわけです。

    これがリアで起こると、どんどんとサスが沈み込んでいき、フルボトムした状態、もしくはそれに近い状態で走行することになってしまい、衝撃や振動が身体に伝わり視線がブレブレになってしまったり、バイクがバタつきグリップを失ってしまったりと、いいことありません。

    ちなみにフロントサスペンションのリバウンドが遅すぎる場合はもっと悲劇的です。サスペンションが縮んだ状態になればなるほど、ヘッド角が立ったような状態に陥り、前傾もキツくなってしまいます。ダウンヒル中にこれでは、次の衝撃を吸収できなくなるどころか、普通ならなんの問題もなしに通過できるはずの木の根やちょっとした岩の出っ張りに侵入しただけで引っ掛かり前転に繋がってしまいうのです。

    ジャンプしているマウンテンバイクを地面から見上げる写真
    遅すぎるリバウンドは「次の入力を受ける準備不足」を起こしやすい

    リバウンドの適切なセッティングは?

    細かな衝撃を身体でいなすのが苦手なのか、大きな衝撃を身体でいなすのが苦手なのかといった個性や、速度、荷重抜重のテクニックなど、結局のところ乗り手によって最適な調整は違ったりはするのですが、一般論として、リアの場合はリバウンドが速すぎると危険度が増し、フロントの場合はリバウンドが遅すぎると危険度が増す、というわけです。

    おすすめのセッティングは、フロントは遅すぎず、リアは速すぎず…です(苦笑)

    試したことはありませんが、前後サスがニュートラルな状態に戻るタイミングが大きくズレているとかなり乗りにくそうですよね(笑)


    ③コンプレッション調整

    コンプレッションダンパー2つの役割

    コンプレッションダンパーは、サスペンションが縮む時のスピードを遅くする役割を担っています。コンプレッションダンパーの調整機能はエントリーモデルにはほとんど搭載されていません。ミドルからハイエンドなモデルに限られています。

    リバウンドダンパーと比べると多くのライダーにとってあまり重要ではない機能と言えますが、あったほうがより疲れずに効率よくライドできるようになる機能とも言えるような…そんな機能です。主な役割を2つご紹介します。

    フルボトムを避ける役割

    一気にフルボトムしてしまうほどの衝撃の全てをスプリングに伝えないようにすることで、フルボトムを避けること。フルボトムを避けることで、サスペンションそのものとバイク自体の破損を予防し、フルボトムするほどの激しい入力でサスペンションが吸収しきれなかった大きな衝撃をなんとか粘って減衰すること。

    大きな落ち系のジャンプの着地時にフルボトムしてしまうと、全身でそれを受け止めなければならず、姿勢を崩すだけでなくバイクに体を叩きつけられ、ペダルから足は外れ転倒、大怪我につながる恐れがあります。さすがにそこまで激しく飛ぶことはないと思いますが(笑)

    ペダリング時のロスを減らす役割

    ロングストロークサスペンションはどうしてもボヨンボヨンとしてしまいペダリングロスが大きく、登り下りを繰り返すトレイル、長い下りがあるけど長いペダリングセクションもあるようなコースには不向きだったのですが、コンプレッションダンパーの調整ダイヤル(青)のお陰でペダリング時の不必要なストロークを抑制することができるようになり、さまざまなコースをよりラクをして楽しめるようになったのです。

    サスペンションがストロークすることを抑制するロックアウト機能が搭載されているエントリーモデルもありますが、3段階程度のコンプレッションダンパー調整機能、ゆっくりな入力の際には深くストロークしないようにできる機能(ロースピードコンプレッション)が、ミドルからハイエンドなモデルには搭載されています。

    XC系からトレイル系だけでなく、エンデューロ系のライドでもペダリングセクションが多くあるので、この手の機能が搭載されたサスペンションだとさらに楽して速く走ることができるでしょう。ロックアウト機能があるだけでも随分とペダリングセクションがラクになります。

    コンプレッションダンパーの切り替えができるモデルをお使いなら、ペダリングを重視したい時とスコスコストロークしてほしい時とで使い分けるといいでしょう。

    タイトなダウンヒルコーナーを曲がるフルサスペンションMTB
    コンプレッションは「入力を受け止めつつ、必要以上に沈ませない」方向の調整

    よくある質問(FAQ)

    サグ調整はフロントとリア、どっちを先にやるべき?
    フルサスペンションの場合はリア → フロントの順がスムーズです。リアのサグが決まると、バイク全体の姿勢(前後バランス)の基準が作りやすくなります。ハードテイルの場合はフロントのみ調整します。
    サグが合っているかどうかは何で判断すればいい?
    まずはメーカー推奨のサグ量(%)に合わせるのが基準です。その上で、ライド中に「小さな凹凸で動きが渋い」「逆にフワフワしすぎる」といった違和感がないかを確認します。Oリングや目盛りで沈み量を見える化すると判断しやすくなります。
    「クリック数」はどこから数えるのが正解?
    一番締め込んだ(時計回り)位置から、何クリック戻したかで記録するのが基本です。これをメモしておくと、セッティングが分からなくなった時に「基本に戻す」ことが簡単にできます。
    気温が変わるとサグは変わる?
    変わります。エアサスペンションは気温によってエア圧の感じ方が変わるため、季節の変わり目(夏↔冬)にはサグを再チェックするのが理想的です。特に「冬に硬く感じる」「夏に底づきしやすい」と感じたら見直しのサインです。
    リバウンドが速すぎる/遅すぎる時の分かりやすい症状は?
    リバウンドが速すぎると「跳ね返される」「突き上げが強い」「コーナーで荷重が抜けやすい」といった症状が出やすくなります。遅すぎる場合は「沈んだまま戻らない」「次の衝撃を受ける準備が間に合わない」と感じやすくなります。
    コンプレッション調整は初心者でも触っていい?
    触ってOKですが、優先順位はサグ → リバウンドです。コンプレッションはフルボトム回避やペダリング時の不要な動きを抑える役割がありますが、かけすぎると動きが渋くなりグリップが落ちることもあります。迷ったら弱めからがおすすめです。
    LSC(ロースピード)とHSC(ハイスピード)の違いは?
    LSCはペダリングや体重移動などの「ゆっくりした入力」に、HSCは岩や根っこなどの「速い入力」に主に反応します。記事内で触れているペダリング時のロスを担当するのは主にLSCです(上位機種の場合)。
    ショックポンプは普通の空気入れじゃダメ?
    基本的に専用のショックポンプが必要です。サスペンションは高圧かつ微調整が前提のため、一般的なタイヤ用ポンプでは適正な調整ができません。

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    この記事を書いた人

    BikePlusのスタッフ・専門家として、日頃の接客や実体験をもとに記事を執筆しています。

    西村 大助(Nishimura Daisuke)

    西村 大助(Nishimura Daisuke)

    バイクプラス共同創業者ショップ経験30年、MTB好き歴38年

    1980年代後半にMTBに熱中し、アルバイト時代に老舗アウトドアブランドの自転車売場を担当。この頃に自転車整備士資格を取得し、本格的に自転車業界でのキャリアを歩み始める。2000年には外資系アウトドア専門店で専任メカニックとして勤務。その後、国内大手アウトドアメーカーの直営店で自転車売場を担当し、自転車取り扱い店舗拡大のためのスタッフ育成や販売体制の基盤づくりに貢献。 2003年には米国バーネット・バイシクル・インスティチュートへ留学し、体系的な整備技術を修得。帰国後は専門誌での記事連載やメンテナンスDVD出演などを通じて情報発信にも携わる。2007年にバイクプラスを共同創業し、全7店舗の立ち上げに関わる。 現在はオンラインストア運営やブログを中心に活動し、「専門性は高く、でも初心者にとって敷居は低く」を信条に、自転車のあるライフスタイルを提案している。

    専門/得意分野

    • マウンテンバイク/ロードバイク/クロスバイク/eバイクの販売整備およびeMTBのカスタム
    • 米国メカニックスクールで学んだ体系的な整備技術
    • ショップ運営とスタッフ育成
    • サイクリング文化の普及活動
    • e-MTBでのトレイル/グラベルライド/キャンプ

    保有資格

    • 1997年 自転車組立整備士合格
    • 1997年 自転車安全整備士合格
    • 2003年 Barnett Bicycle Institute Master Mechanic 3.0 Certified

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